2013年8月7日水曜日

stowを使ってユーザーローカルを管理する

2013-08-07:作成

はじめに

CentOS6にSamba4をパッケージからインストールしようとしたのですが、うまく動作しません でした。ということで最新版をソースコードからビルドし、インストールしました。 コンパイルしたパッケージを/usr/local以下にインストールする際に私はstowを使用している のですが、よく使い方を忘れるのでエントリーを書くことにします。

ここでは GNU stow を使用して、/usr/local以下を整理しておく方法を書きます。 使用OSはCentOS6ですが、UNIX系のOSであれば、stowは使用できるはずです。

stowについて

Linuxでディストリビューションのパッケージ管理システムを使用しないで、ソフトウェア をコンパイルしてインストールする場合、基本的に/usr/localにインストールします。 ただし、たくさんのソフトウェアをインストールすると、どのファイルがどのソフトウェア のものなのか分からなくなることや、アンインストールの方法がわからないといった自体に なることがあります。また、/usr/localの下に専用のディレクトリを作成するという方法 もありますが、一つずつパスを通すのが手前です。そういう場合、stowを使うと簡単に /usr/local以下のファイルを管理することができます。

簡単に動作を説明すると、まずソフトウェアを/usr/localに入れる代わりにソフトウェアごとの ディレクトリを作成し、インストールしておきます。

そこでstowを使うとコマンド一つでインストールしたディレクトリから/usr/local以下に 各ファイルのリンクを貼ることができます。/usr/local以下においた場合と同じようにソフトウェアに アクセス出来ます。ソフトウェアをアンインストールするには、stowを使ってリンクを消去し、 そのソフトウェアディレクトリを消去するだけです。

試しに色々な別バージョンのソフトウェアを切り替えて使用する際にも、リンクを消去 して、貼り直すだけなので簡単に出来ます。

stowのインストール

CentOSを使っている場合stowはepelにもありますが。ここではepelを使用しないでインストール する方法を書きます。

まず、必要なパッケージとして、perlとmakeが必要になりますので、インストールされて いない場合はインストールします。stowとは関係有りませんが、ダウンロードするのにwgetも ついでにインストールしておきます。:

# yum install perl make wget

次にstowのダウンロードしてインストールします。:

# wget http://ftp.jaist.ac.jp/pub/GNU/stow/stow-2.2.0.tar.gz
# tar xzvf stow-2.2.0.tar.gz
# cd stow-2.2.0
# ./configure
# make
# make install

stowの使用方法

まず、stowで管理するソフトウェアを入れておくディレクトリを決めましょう。 stowで管理するためにはこのディレクトリにソフトウェアをインストールすれば いいだけです。

私は、/usr/local/stowにしていますが、/usr/local直下のディレクトリであれば 名前はなんでも構いません。 以降stow用のディレクトリは/usr/local/stowとします。

/usr/local/stow以下にインストールする方法ですが、ソフトウェアを インストールする際に./configureを実行する場合は、以下ように prefix指定するだけです。:

# ./configure --prefix=/usr/local/stow/software-1.0

上記のsoftware-1.0はソフトウェア名でstowで管理する際の名前を入力します。色々な バージョンをインストールする場合はバージョン番号も入れておいたほうがいいでしょう。

このsoftware-1.0を/usr/local以下に置くには以下のように行います。:

# cd /usr/loca/stow
# stow -S software-1.0

/usr/local/stow/software-1.0/bin/commandというコマンドがある場合は /usr/local/bin/commandとしてもアクセスできます。

次に必要なくなって削除するには以下のように行います。:

# cd /usr/loca/stow
# stow -D software-1.0

/usr/local/stow/software-1.0のファイル構成に変更があった場合は、-Dオプションで 削除した後に、-Sオプションでインストールでもいいですが、その代わりに以下のように 1つのコマンドで更新出来ます。:

# cd /usr/loca/stow
# stow -R software-1.0

samba4をインストールする

では試しにSamba4をインストールする方法を書きます。

必要なパッケージ をインストールします。:

# yum install gcc libacl-devel libblkid-devel gnutls-devel \
  readline-devel python-devel gdb pkgconfig libattr-devel \
  krb5-workstation

Warning

上記の必要パッケージはよく確認したらFedoraのものでした。 一応動いているのでこのままにしておきます。

構築方法 にしたがって構築します。インストール先は/usr/local/stow/samba-4.0.7です。:

# wget http://www.samba.org/samba/ftp/stable/samba-4.0.7.tar.gz
# tar xzvf samba-4.0.7.tar.gz
# cd samba-4.0.7
# ./configure --prefix=/usr/local/stow/samba-4.0.7
# make && make install

ではstowを使って/usr/local以下に展開します。:

# cd /usr/local/stow
# stow -S samba-4.0.7

あとは Samba AD DC HOWTO にしたがって設定していきます。 ただしパスが少し異なるので注意して下さい。

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